今回のブログでは外壁塗装における「耐久年数」と「耐用年数」についてお話ししていきたいと思います。
まず、塗料を選ぶ際、どのような基準で選びますか?たくさんの塗料の中から今回使用する物を選ぶ事になります。塗料に詳しい方や、その様なお仕事をされている方であれば、塗料の知識をお持ちで選び抜くことができると思いますが、ほとんどの方は塗装業者が提供してくれる情報を元に決めていくと思います。塗装を行う上で一般の方々には耳慣れない言葉も多く存在しております。それぞれの意味を正しく理解した上で、最適な選択で進めていくことが必要とされます。その中から「耐久年数」と「耐用年数」のワードについて解説をします。
「耐久年数の意味」
耐久年数とは、塗料が劣化せずにその性能を発揮できる期間を指します。具体的には、塗装した日から塗料が劣化症状を示すまでの期間です。大手塗料メーカーはパンフレットなどに耐久年数を記載していますが、これは実験室内での理論値であり、実際の環境条件によって変動します。たとえば、紫外線や雨風にさらされる屋根塗料は、外壁塗料よりも早く劣化する傾向があります。また、海に近い地域や雨が多い地域、日差しが強い地域など、家の立地条件や気象条件が耐久年数に大きく影響を与えます。
「耐用年数の意味」
一方、耐用年数は税務上の概念であり、国税庁が定めた資産として使用できる期間を指します。減価償却資産としての建物や設備は、時間とともに物理的に劣化し、その価値が減少していきます。そのため、耐用年数は税務上の価値を算定する基準であり、物理的な寿命とは異なります。つまり、耐用年数は資産が本来の価値を失うまでの期間として定義されます。
期待耐用年数とは?
期待耐用年数は、塗料の塗替え時期の目安を示すものです。この年数は塗膜の耐久性を保証するものではなく、塗膜の劣化状況を基に算定されます。塗膜の劣化は主に気象因子と建物の構造によって進行し、初期段階では光沢の低下や変退色、チョーキング(白亜化)が見られます。中期段階では、ひび割れや剥がれ、膨れなどが確認され、末期段階では塗膜全体にひび割れや剥がれ、浮き、白華などが生じます。
塗替え時期は、変退色やチョーキング、トップコートのひび割れ・剥がれ・膨れなどが見られる時期が最も経済的です。
以上のように、塗料の耐久年数と耐用年数の違いを理解し、適切なメンテナンスを行うことで、住宅を長持ちさせることができます。 適切な塗料選びとタイムリーな塗替えを心がけましょう。
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